長年の沈黙を破り出版されたマン盆栽の書籍『マン盆栽の超情景』

パラダイス山本さんのマン盆栽に関する本が、長年の沈黙を破り出版されました。なのと10年以上もマン盆栽に関する本は出版されていなかったそうです。


マン盆栽の超情景: ミニチュアと樹木のテーブルガーデニング

マン盆栽とは

盆栽の上にフィギュアをのせて鑑賞するホビーが『マン盆栽』です。ただし格式ある盆栽界とは全く関係はなく、パラダイス山本さんがひとりではじめた創作活動です。この本を読むと、たまに盆栽界から怒られていることがうかがえます(笑)。

マン盆栽が誕生秘話

パラダイス山本さんが会社に出勤しようすると、ふと自宅前にあったコケに目が留まったそうです。パ会社についてからもそのコケの事が気になって仕方がなかったパラダイス山本さんは、早退してそのコケを入手したそうです。なにも早退までする必要はないと思いますが・・・そもそも自宅前に長年は生えていたコケなのに(笑)。

マン盆栽の作り方

マン盆栽の制作には主に鉄道模型のフィギュア(縮尺 1/87)を使用しますが、場合によっては縮尺の違うフィギュアを使用してもかまいません。また本書で紹介されているように『巨人の星』、『水戸黄門』、『ダチョウ倶楽部』のようなキャラクター・フィギュアでもマン盆栽を作ることができます。この本では使用する道具や、作り方などについても解説が書いてあるので、マン盆栽をはじめたい人は必見です。

マン盆栽の管理

マン盆栽への正しい水やりの仕方や、保管場所についての方法が書いてあります。管理の仕方は難しいようなので詳細は本で確認してください。

マン盆栽の作品

パラダイス山本さんが作成したマン盆栽の写真がたくさん掲載されているので、画集のように楽しめる本です。マン盆栽をはじめるのはちょっと大変・・・と思っている人はパラダイス山本さんの作品を見て楽みましょう。


マン盆栽の超情景: ミニチュアと樹木のテーブルガーデニング
出版社: 誠文堂新光社
著者: パラダイス山本

昭和の思い出が詰まった実相寺監督の画集『ウルトラ怪獣幻画館』

ウルトラマンの監督を務めた実相寺昭雄さんの画集が出版されています。ペンと水彩を使って描かれたウルトラマンや怪獣たちは懐かしい昭和の雰囲気を伝えています。

画集『ウルトラ怪獣幻画館』

著者の実相寺昭雄さんは2006年に他界されましたが、実相寺監督と仕事をした仲間たちによってこの画集が作られました。掲載されているほとんどの作品はウルトラマンに関する絵ですが、最後にゴジラとシルバー仮面の絵が1枚づつ掲載されています。単行本のサイズですが非常にいい画集です。


ウルトラ怪獣幻画館 (ちくま文庫)

実相寺昭雄さんの水彩画

ウルトラマンや怪獣をテーマに集められた画集ですが、コンセプトアートのようにカッコイイ絵ではありません(笑)。実相寺昭雄さんの絵は、まるで絵日記のようにペンと水彩でサラッと描かれています。

ウルトラマンと怪獣のフィギュア

実相寺昭雄さんはウルトラマンや怪獣たちのフィギュアも好きだったので、フィギュアをモチーフに描いている絵があります。特に俯瞰から描かれた怪獣たちはテレビに出てきた雰囲気とは違い可愛らしいです(笑)。

懐かしの風景

人間の目線から描かれた怪獣の絵は背景が絵描かれており、昭和の懐かしい雰囲気を伝えています。画集の最初に掲載されているメトロン星人やペロリンガ星人の絵はとてもロマンチックで、子供心に戻れると思います。

独学で学んだ絵

実相寺昭雄さんは『ウルトラマン』、『帝都物語』などのようにビジュアルにインパクトのある映画を監督しましたが、美術教育をうけたことはありません。早稲田大学在学中に公務員試験に合格たことにより外務省に勤務。その後はテレビ演出家として活躍しました。絵は独学で趣味として描いていたそうです。たしかに実相寺昭雄さんの作品を見ると絵を楽しく描いていることがうかがえます。


ウルトラ怪獣幻画館 (ちくま文庫)
出版社: 筑摩書房
著者: 実相寺昭雄

スラヴ叙事詩に特化した『ミュシャ展』の公式カタログ

2017年3月8日(水)から6月5日(月)まで国立新美術館で開催されている『ミュシャ展』の公式カタログを購入しました。ミュシャがスラヴ叙事詩に取り組んだ理由やその当時の社会情勢を解説しているので、展示会を見に行く前に読んでおくと理解が深まります。

『ミュシャ展』の公式カタログ

250ページほどある公式カタログの半分ほどがスラヴ叙事詩に関する内容です。見開きで図版を掲載することで、本の限界まで図版を大きく掲載しています。またスラヴ叙事詩の各作品は巨大なうえに細かく描かれているので、本物の雰囲気が伝わるように細部の図版を15ページほど掲載しています。


ミュシャ展

わかりやすい解説

解説はスラヴ叙事詩の成り立ちやその当時の社会情勢などについても書かれているので、晩年のミュシャがどのような気持ちでこの作品に取り組んだのか理解できます。また各作品の解説をしているページは少し小さくした図版とともに掲載されているので理解しやすいです。

手ごろな値段

スラヴ叙事詩は素晴らしい作品なので「もっと細部の写真を掲載して欲しい」とわがままを言いたくなりますが、手ごろな値段(2400円)のカタログなので十分に満足できる仕上がりです。

スラヴ叙事詩に特化した『ミュシャ展』

今までチェコ国外で公開されたことは無いアルフォンス・ミュシャのスラヴ叙事詩が国立新美術館で公開されています。このシリーズは全部で20点あり、どれも巨大な作品です。その他にもプラハ市立美術館から貸し出された作品や日本国内に収蔵されているミュシャの作品が展示されています。

ミュシャ展の情報

会場:国立新美術館 企画展示室2E
住所:東京都港区六本木7-22-2
期間:2017年3月8日(水) ~ 2017年6月5日(月)
開館時間:10:00 ~ 18:00
※金曜日は20:00まで
※4月29日(土)-5月7日(日)は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
入場料:1,600円(一般)、1,200円(大学生)、800円(高校生)


ミュシャ展
出版社: 求龍堂
編集: 国立新美術館、NHK 、NHKプロモーション、求龍堂

京都画壇の美人画を集めた画集『京の美人画 100年の系譜 -京都市美術館名品集』

江戸時代から昭和までの美人画を集めた画集が『京の美人画 100年の系譜 -京都市美術館名品集』です。掲載作品はすべて京都市美術館に収蔵してある作品なので、京都画壇の画家を集めた画集としても鑑賞できます。

京都画壇の美人画を集めた画集

画集『京の美人画 100年の系譜 -京都市美術館名品集』は京都市美術館に所蔵してある作品の中から71作家、139作品を集めた画集になっています。美人画というジャンルに絞っていますが、掲載されている作品数と作家数が多いので多様性があり、見ごたえがあります。

また京都市美術館が監修をしている画集なので、作品や作家の解説も詳しく書かれています。近代の日本美術に詳しくなくても楽しく読むことができると思います。

京の美人画 100年の系譜 -京都市美術館名品集

舞妓さんからモダンガールまで

京都画壇の作家が描いた美人画を集めた画集なので、舞妓さんのようなきらびやかなイメージが見どころとなっています。しかしそれらの作品とは対象的に日常生活やモダン・ガールなどを描いた作品なども掲載されているので、多様性のある京都の美人画が楽しめます。

どの美人画も懐かしさや幻想的な雰囲気を伝えてくれるので、この画集を見ると京都に行きたくなってしまうこと間違いなしです(笑)。

収録作家のリスト

京都市美術館に行ったときに気に入った作品を見忘れることが無いように、収録されている画家のリストを下記にメモしておきます。

  1. 秋野不矩(あきのふく) 1908-2001
  2. 石川晴彦(いしかわはるひこ) 1901-1980
  3. 石島良則(いしじまよしのり) 1903-1939
  4. 板倉星光(いたくらせいこう) 1895-1964
  5. 伊藤小坡(いとうしょうは) 1877-1968
  6. 井上通世(いのうえつうせい) 1903-?
  7. 上島鳳山(うえしまほうざん) 1875-1920
  8. 植中直斎(うえなかちょくさい) 1885-1977
  9. 上村松園(うえむらしょうえん) 1875-1949
  10. 宇田荻邨(うだてきそん) 1896-1980
  11. 海老名正夫(えびなまさお) 1913-1980
  12. 大日躬世子(おおくさみよこ) 1905-1996
  13. 太田聴雨(おおたちょうう) 1896-1956
  14. 岡村宇太郎(おかむらうたろう) 1899-1971
  15. 岡本大更(おかもとたいこう) 1879-1945
  16. 落合朗風(おちあいろうふう) 1896-1937
  17. 甲斐庄楠音(かいのしょうただおと) 1894-1978
  18. 梶喜一(かじきいち) 1904-1980
  19. 梶原緋佐子(かじわらひさこ) 1896-1988
  20. 勝田哲(かつだてつ) 1896-1980
  21. 金島桂華(かなしまけいか) 1892-1974
  22. 神坂雪佳(かみさかせっか) 1866-1942
  23. 菊池契月(きくちけいげつ) 1879-1955
  24. 菊池隆志(きくちたかし) 1911-1982
  25. 喜多川玲明(きたがわれいめい) 1900-1940
  26. 北沢映月(きたざわえいげつ) 1907-1989
  27. 北野恒富(きたのつねとみ) 1880-1947
  28. 木村斯光(きむらしこう) 1895-1976
  29. 幸野楳嶺(こうのばいれい) 1844-1895
  30. 木島桜谷(このしまおうこく) 1877-1938
  31. 小林柯白(こばやしかはく) 1896-1943
  32. 小松均(こまつひとし) 1902-1989
  33. 近藤浩一路(こんどうこういちろう) 1884-1962
  34. 佐藤光華(さとうこうか) 1897-1944
  35. 竹内栖鳳(たけうちせいほう) 1864-1942
  36. 田代正子(たしろまさこ) 1913-1995
  37. 谷口香きょう(たにぐちこうきょう) 1864-1915
  38. 玉城末一(たまきすえかず) 1897-1943
  39. 千種掃雲(もぐさそううん) 1873-1944
  40. 土田麦僊(つちだばくせん) 1887-1936
  41. 寺島紫明(てらしましめい) 1892-1975
  42. 堂本印象(どうもといんしょう) 1891-1975
  43. 中川伊作(なかがわいさく) 1899-2000
  44. 中瀬昴(なかせたかし) 1910-1962
  45. 中村大三郎(なかむらだいざぶろう) 1898-1947
  46. 西綾女(にしあやめ) 1903-1989
  47. 西垣籌一(にしがきちゅういち) 1912-2000
  48. 西山翠嶂(にしやますいしょう) 1879-1958
  49. 丹羽阿樹子(にわあきこ) 1900-1988
  50. 野長瀬晩花(のながせばんか) 1889-1964
  51. 橋本関雪(ほしもとかんせつ) 1883-1945
  52. 橋本明治(はしもとめいじ) 1904-1991
  53. 秦テルヲ(はだてるを) 1887-1945
  54. 林司馬(はやししめ) 1906-1985
  55. 樋口富麻呂(ひぐちとみまろ) 1898-1981
  56. 広田多津(ひろたたつ) 1904-1990
  57. 不二木阿古(ふじきあこ) 1896-1943
  58. 堀井香坡(ほりいこうは) 1897-1990
  59. 前田青邨(まえだせいそん) 1885-1977
  60. まつ本一洋(まつもといちよう) 1893-1952
  61. まつ本武雄(まつもとたけお) 1901-1996
  62. 三谷十糸子(みたにとしこ) 1904-1992
  63. 三畠上龍(みはたじょうりゅう) 不明
  64. 三宅鳳白(みやけこうはく) 1893-1957
  65. 三輪晁勢(みわちょうせい) 1901-1983
  66. 三輪良平(みわりょうへい) 1929-2011
  67. 向井久万(むかいくま) 1908-1987
  68. 森守明(もりしゅめい) 1892-1951
  69. 由里本景子(ゆりもとけいこ) 1906-2000
  70. 吉原真龍(よしわらしんりゅう) 1804-1856
  71. 若松緑(わかまつみどり) 1905-1933

京の美人画 100年の系譜 -京都市美術館名品集

監修: 京都市美術館
出版社: 青幻舎