イラスト、インダストリアル・デザイン、コンセプトアートなどの制作に使用される定番のマーカーがコピックです。コピックはアルコールマーカーなので発色もよく、色も豊富なうえにコピーした紙にも色が塗れるので重宝しています。
コピックが必要とされた理由
デジタル制作が普及するひと昔前は、イラストやデザインの形を描いた後にコピー機で複製をつくり、マーカーで色を塗る作業手順が一般的でした。しかしコピー機で印刷した紙に普通のマーカーを使用するとトナーが溶け出し、汚くにじんでしまいました。
そのような時はアルコールマーカーを使用するとトナーが溶けないのでキレイに塗ることができました。またアルコールを使用しているので早く乾き、紙にしわがよりにくいという利点もありました。
品質の良さ
絵を描きはじめた頃、少し安い価格だからという理由から他社のアルコールマーカーを2セット(合計144本)購入したことがあります。しかし普通に描いているだけでニブが取れてしまうような構造のアルコールマーカーでした。コピックではこのようなことは起こりませんので安心して使えます。
色数が多い
発売されている色の数が多いこともコピックの魅力です。現在はコピックスケッチで358色、コピッククラシックで214色、コピックチャオで180色が発売されています。
例えばグレーの色だけでもクールグレイ、ニュートラルグレイ、トナーグレイ、ウォームグレイと4種類もあり、さらに10段階の濃淡が選択できるので色に不自由しません。またインクを混ぜ合わせることで自分のオリジナルカラーが作れます。
コピックの価格
コピックスケッチとクラシックの価格は380円+消費税なので410円、また入門者向けのコピックチャオは250円+消費税なので270円です。しかしデザインやイラストなどを制作する時はさまざまな色を必要するのである程度の本数が必要となります。
例えば12色セット4,560円+消費税、24色セット9,120円+消費税、36色セット13,680円+消費税、72色セット27,360円+消費税ですから結構なお値段になってしまいます。
継続的に使用するならコストは極端に安くなる
一見するとお値段が高いように思えますが、長い目で考えるとコピックは経済的です。コピックは詰め替え用のインクや付け替え用のニブが発売されているのでマーカーをそろえた後はそれほどお金がかかりません。
例えばコピック バリオスインク(詰め替え用のインク)は25mlのインクが入って380円です。一本当たりに入るインクの量はコピッククラシックで4ml、コピックスケッチで3ml、コピックチャオで2.5mlですから、6本から10本分の補充が可能です。
なので世界中のイラストレーターやデザイナーがコピックのアルコールマーカーを使用する決定的な理由は、高品質でありながらコスト的に安いという点にあると言っていいと思います。
取扱い店
Tooから販売されているコピックは専門的なマーカーなので通常の文房具屋ではなかなか入手できません。コピックのWebサイトに取扱い店のリストが掲載されているのでそちらを参考にするといいでしょう。