ウルトラマンの監督を務めた実相寺昭雄さんの画集が出版されています。ペンと水彩を使って描かれたウルトラマンや怪獣たちは懐かしい昭和の雰囲気を伝えています。
画集『ウルトラ怪獣幻画館』
著者の実相寺昭雄さんは2006年に他界されましたが、実相寺監督と仕事をした仲間たちによってこの画集が作られました。掲載されているほとんどの作品はウルトラマンに関する絵ですが、最後にゴジラとシルバー仮面の絵が1枚づつ掲載されています。単行本のサイズですが非常にいい画集です。
実相寺昭雄さんの水彩画
ウルトラマンや怪獣をテーマに集められた画集ですが、コンセプトアートのようにカッコイイ絵ではありません(笑)。実相寺昭雄さんの絵は、まるで絵日記のようにペンと水彩でサラッと描かれています。
ウルトラマンと怪獣のフィギュア
実相寺昭雄さんはウルトラマンや怪獣たちのフィギュアも好きだったので、フィギュアをモチーフに描いている絵があります。特に俯瞰から描かれた怪獣たちはテレビに出てきた雰囲気とは違い可愛らしいです(笑)。
懐かしの風景
人間の目線から描かれた怪獣の絵は背景が絵描かれており、昭和の懐かしい雰囲気を伝えています。画集の最初に掲載されているメトロン星人やペロリンガ星人の絵はとてもロマンチックで、子供心に戻れると思います。
独学で学んだ絵
実相寺昭雄さんは『ウルトラマン』、『帝都物語』などのようにビジュアルにインパクトのある映画を監督しましたが、美術教育をうけたことはありません。早稲田大学在学中に公務員試験に合格たことにより外務省に勤務。その後はテレビ演出家として活躍しました。絵は独学で趣味として描いていたそうです。たしかに実相寺昭雄さんの作品を見ると絵を楽しく描いていることがうかがえます。