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テクニック&トレーニング

松本零士がマンガの描き方を教える書籍『零次元マンガの描き方 (プロのマンガテクニック)』

『プロのマンガテクニック』シリーズに松本零士さんの書籍が加わります(2017年7月31日)。今まで勝手に『プロのマンガテクニック』シリーズは劇画専門の指南書だと思っていましたが、どうやらそのような垣根はないようです(笑)。


松本零士 零次元マンガの描き方 (プロのマンガテクニック)
出版社: 玄光社
著者: 松本零士

『プロのマンガテクニック』シリーズについて

『プロのマンガテクニック』シリーズでは絵の描き方、ストーリー、演出方法など、漫画を描くうえで必要なテクニックを学べます。しかしゼロから手取り足取り教えるようなスタイルではありませんので、必要なところをつまみ食いしながら勉強していくといいでしょう。その代わり、テクニックを教えてくださる漫画家の得意とする表現をテーマとしてまとめられている、各巻とも違うことが学べます。

  • 第1巻:池上遼一さん – 男と女の描き方
  • 第2巻:平田弘史さん – 侍の描き方
  • 第3巻:平田弘史さん – アクションとエロスの描き方

SFマンガの描き方

『松本零士 零次元マンガの描き方 (プロのマンガテクニック)』の内容紹介を見ると、どうやらSFマンガの描き方がメインテーマになるようです。『新・セクサロイド』の第1話を完全収録するとともに描き方を解説します。また松本零士さんがかつて連載していた漫画の描き方講座『松本零士のまんがテクノロジー』も収録される予定です。

メーテルの描き方

『プロのマンガテクニック』シリーズでは絵が完成するまでのステップごとに解説したコーナーが掲載されています。今回はなんとメーテルの描き方だそうです!ちょっと胸がときめきますね・・・(笑)。

ファンも楽しめる書籍

『プロのマンガテクニック』シリーズでは漫画を描かない人でも楽しめるように、たくさんの作品が掲載されています。今回は『銀河鉄道999』、『宇宙海賊キャプテンハーロック』、『クイーンエメラルダス』、『新竹取物語 1000年女王』などのカラー画が掲載されているようです。

子供の頃から憧れてきた松本零士さんの世界が堪能できる日を楽しみに待っています。発売日は2017年7月31日です。


松本零士 零次元マンガの描き方 (プロのマンガテクニック)
出版社: 玄光社
著者: 松本零士

『プロのマンガテクニック』シリーズ

『プロのマンガテクニック』シリーズでは池上遼一さん、平田弘史さん、望月三起也さんのテキストが出版されています。


池上遼一 ワイルド&ビューティーの描き方 (プロのマンガテクニック)
出版社: 玄光社
著者: 池上遼一


平田弘史 超絶サムライ画の描き方 (プロのマンガテクニック)
出版社: 玄光社
著者: 平田弘史


望月三起也 ハードアクション&エロスの描き方 (プロのマンガテクニック)
出版社: 玄光社
著者: 望月三起也

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画集

長年の沈黙を破り出版されたマン盆栽の書籍『マン盆栽の超情景』

パラダイス山本さんのマン盆栽に関する本が、長年の沈黙を破り出版されました。なのと10年以上もマン盆栽に関する本は出版されていなかったそうです。


マン盆栽の超情景: ミニチュアと樹木のテーブルガーデニング

マン盆栽とは

盆栽の上にフィギュアをのせて鑑賞するホビーが『マン盆栽』です。ただし格式ある盆栽界とは全く関係はなく、パラダイス山本さんがひとりではじめた創作活動です。この本を読むと、たまに盆栽界から怒られていることがうかがえます(笑)。

マン盆栽が誕生秘話

パラダイス山本さんが会社に出勤しようすると、ふと自宅前にあったコケに目が留まったそうです。パ会社についてからもそのコケの事が気になって仕方がなかったパラダイス山本さんは、早退してそのコケを入手したそうです。なにも早退までする必要はないと思いますが・・・そもそも自宅前に長年は生えていたコケなのに(笑)。

マン盆栽の作り方

マン盆栽の制作には主に鉄道模型のフィギュア(縮尺 1/87)を使用しますが、場合によっては縮尺の違うフィギュアを使用してもかまいません。また本書で紹介されているように『巨人の星』、『水戸黄門』、『ダチョウ倶楽部』のようなキャラクター・フィギュアでもマン盆栽を作ることができます。この本では使用する道具や、作り方などについても解説が書いてあるので、マン盆栽をはじめたい人は必見です。

マン盆栽の管理

マン盆栽への正しい水やりの仕方や、保管場所についての方法が書いてあります。管理の仕方は難しいようなので詳細は本で確認してください。

マン盆栽の作品

パラダイス山本さんが作成したマン盆栽の写真がたくさん掲載されているので、画集のように楽しめる本です。マン盆栽をはじめるのはちょっと大変・・・と思っている人はパラダイス山本さんの作品を見て楽みましょう。


マン盆栽の超情景: ミニチュアと樹木のテーブルガーデニング
出版社: 誠文堂新光社
著者: パラダイス山本

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イラストレーション

プロのイラストレーターとしての経験が詰まった寺田 克也さんの著書『絵を描いて生きていく方法?』

アメリカでも人気のイラストレーター、寺田 克也さんの著書『絵を描いて生きていく方法?』を読んでみました。寺田さんが絵を描くことで経験してきた大切なポイントを、論理的に解説している本です。


絵を描いて生きていく方法?

インタビュー形式なので読みやすい

寺田 克也さんがイラストレーターとして経験し、悩んできた事に対して、論理的な回答が書かれた本です。しかし、堅苦しい話にならないように、インタビュー形式で書かれています。気さくな会話からスタートしながらも、本題に話を持っていく話芸は、まるでアメリカのスタンドアップコメディアンのようです(笑)。

クリエイターなら誰でも悩むことがたくさん書かれいる

絵を描くための技術的な話はもちろんのこと、モチベーションの作り方、寺田さんの経歴などさまざまな内容が書かれています。クリエイターなら誰でも悩むことが書かれているので、漫画家、アーティスト、ディザイナーなどのクリエーターが読んでも共感できることが多いと思います。

もちろんこれからイラストを描こうと思っている人やクリエイティブなことを趣味ではじめようと思っている人は読んでおくと、後で役に立つでしょう。

論理的な回答

本書に掲載されたトピックに対する寺田さんの解説は、個人的な視点ではなく、かなり客観的に分析されています。例えば子供時代の絵について語る章では、子供の絵とはどのようなものなのか分析したうえで、教師や親は子供の絵を理解しようとはせずに『社会的な型にはめようとしている』ことを指摘しています。

どうすれば寺田さんのようになれるのか?

これから絵を描こうとしている十代、二十代の若い人たちは、この本を読むと「好きで絵を描いているだけではダメなのかぁ?」と尻込みするかもしれません(笑)。「どうやったら寺田さんのように論理的に対処できるようになるのか?」と悩む人も多いはずです。寺田さんは『こうすれば論理的になれる』とは書いていませんが、この本には論理的になれるヒントが書かれています(笑)。

寺田さんは『宇宙大作戦(スタートレック)』のファン

『第16章 絵を描いて生きてきた』では『宇宙大作戦』の理想的世界から人類の文化について語っています。きっと寺田さんの論理的思考の原点は『宇宙大作戦』から来ているのでしょう。このテレビシリーズを見ると論理的に考え、行動しようと思うようになれること間違いなしです。

若い人たちには、人生の修行として『スター・トレック』、『新スター・トレック』まで見ることをおすすめします(笑)。


絵を描いて生きていく方法?
出版社: パイインターナショナル
著者: 寺田 克也

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画集 美術館&博物館

スラヴ叙事詩に特化した『ミュシャ展』の公式カタログ

2017年3月8日(水)から6月5日(月)まで国立新美術館で開催されている『ミュシャ展』の公式カタログを購入しました。ミュシャがスラヴ叙事詩に取り組んだ理由やその当時の社会情勢を解説しているので、展示会を見に行く前に読んでおくと理解が深まります。

『ミュシャ展』の公式カタログ

250ページほどある公式カタログの半分ほどがスラヴ叙事詩に関する内容です。見開きで図版を掲載することで、本の限界まで図版を大きく掲載しています。またスラヴ叙事詩の各作品は巨大なうえに細かく描かれているので、本物の雰囲気が伝わるように細部の図版を15ページほど掲載しています。


ミュシャ展

わかりやすい解説

解説はスラヴ叙事詩の成り立ちやその当時の社会情勢などについても書かれているので、晩年のミュシャがどのような気持ちでこの作品に取り組んだのか理解できます。また各作品の解説をしているページは少し小さくした図版とともに掲載されているので理解しやすいです。

手ごろな値段

スラヴ叙事詩は素晴らしい作品なので「もっと細部の写真を掲載して欲しい」とわがままを言いたくなりますが、手ごろな値段(2400円)のカタログなので十分に満足できる仕上がりです。

スラヴ叙事詩に特化した『ミュシャ展』

今までチェコ国外で公開されたことは無いアルフォンス・ミュシャのスラヴ叙事詩が国立新美術館で公開されています。このシリーズは全部で20点あり、どれも巨大な作品です。その他にもプラハ市立美術館から貸し出された作品や日本国内に収蔵されているミュシャの作品が展示されています。

ミュシャ展の情報

会場:国立新美術館 企画展示室2E
住所:東京都港区六本木7-22-2
期間:2017年3月8日(水) ~ 2017年6月5日(月)
開館時間:10:00 ~ 18:00
※金曜日は20:00まで
※4月29日(土)-5月7日(日)は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
入場料:1,600円(一般)、1,200円(大学生)、800円(高校生)


ミュシャ展
出版社: 求龍堂
編集: 国立新美術館、NHK 、NHKプロモーション、求龍堂

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アクリル画

アクリル画の制作方法を3つのポイントに絞り込んだ入門書『絵画の教科書・アクリル画編』

下地、明暗法、絵具・画材の3つのポイントに解説を絞り込んで書かれたアクリル画の入門書『絵画の教科書・アクリル画編』を読んでみました。これからアクリル画を使いはじめてみたいと思う人や、明暗法を理解したい人におすすめの書籍です。

3つのポイントに絞り込まれた内容

古山浩一さんの著書『絵画の教科書・アクリル画編』はページ数が87ページほどの入門書なのでサッと読むことができます。ページ数は少ない理由は下地、明暗法、絵具・画材の3つのポイントに焦点をあてて解説しているので、アクリル絵具の入門者であっても簡単に理解し、実際に使うことがでるように構成されているからです。「どのように使ったらいいのかわからないテクニック」などはあえて掲載していないので、独学で絵を学びはじめる人でも学習することができると思います。

絵画の教科書・アクリル画編

チャプター1:下地

8種類の下地の作り方を解説しています。下地が違えば絵の表現も大きく違ってきますので簡単なものから少しずつチャレンジするといいでしょう。

チャプター2:明暗法

明暗法の基礎をわかりやすく解説しています。特にコントラストを使ったテクニック(視覚的トリック)は重要なのでP31の立方体は実際に描いてみると理解が深まると思います。また明暗法を元にグリザイユ技法、カマイユ技法への応用も解説されているので色彩についても学べるように書かれています。

チャプター3:絵具・画材

筆、ペインティングナイフ、絵の具についての選び方から、使い方まで解説されています。これからアクリル画にチャレンジしたいと考えている人はこの書籍を持って画材屋さんに行き、店員さんに相談しながら購入するといいと思います。親切な店員さんならば必要な画材をすべてそろえてくれるでしょう。

その他のチャプター

人物画と静物画の描き方を解説したチャプターが掲載されています。どちらのチャプターも明暗法を使った描き方にポイントをしぼっているので、これからアクリル画にチャレンジしたい人が読んても理解しやすいと思います。

入門書を読んだら

入門書『絵画の教科書・アクリル画編』を読んだらすぐに画材屋さんに行って道具をそろえることをおすすめします。やる気になった時に行動しないとなかなか新しい趣味は始めることができません。また絵を描いたり、物を作ったりする趣味は頭で理解しただけでは全く役に立ちません。この本で学んだことを実際にチャレンジし、体験を通して習得することが一番重要です。

絵画の教科書・アクリル画編
出版社: 芸術新聞社
著者: 古山浩一

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テクニック&トレーニング

人体を立方図形に見立てて描く手法を解説した本『マイケル・ハンプトンの人体の描き方』

マイケル・ハンプトンさんの著書『Figure Drawing: Design and Invention 』がついに日本語に翻訳されました。日本語タイトルは『マイケル・ハンプトンの人体の描き方』です。上の写真は私の持っている古いバージョンの表紙です。

人体を立体図形に見立てて描く手法

人体デッサンを描く手法はいろいろありますが、そのうちの手法のひとつとして人体を立方体や球体などの立体図形に見立てて描く手法があります。例えば頭部を球体、胴体を円柱、腰を立方体などの立体図形として見立てることで、大まかな人体のボリュームを決めることができます。なので通常は下描きの段階で使われることが多い手法だと思います。

人体を3次元的にとらえる書籍『マイケル・ハンプトンの人体の描き方』

書籍『マイケル・ハンプトンの人体の描き方』ではジェスチャードローイングの段階から解説しているので初心者から学習できます。この本の特徴は身体の各パーツを頭の中で立体として認識してから描く手法なので、絵を描く人よりも彫刻、3D-CG、CADなどになじみがある人の思考方法に近いです。なので人体だけでなく3次元的に物をとらえる訓練にもなります。

また解剖学を勉強してもすぐに応用するのは難しいので、解剖学を応用した書き方の最初のステップとしても効果的な本だと思います。


マイケル・ハンプトンの人体の描き方: 躍動感をとらえるアナトミーとデザイン

筋肉のグループごとに分解して立体図形化

人体の立体図形化と各立体図形を滑らかに結合する方法を学んだあとは、頭部、胴体、腕などの各部位ごとに学習をします。この段階に入ると人体を筋肉の塊ごとに分解して立体図形化するので、筋肉の構造や身体の動きを表現することができるよになります。

この手法は筋肉をグループごとに分割し、積み木のように組み立て直している感覚に近いので、人体を2次元的考えるのではなく3次元的に考えて描く訓練になると思われます。なので粘土や3D-CGでモデリングしている人にはなじみやすく、制作に活用しやすいかもしれません。

イメージだけで人体を描く時に重宝する手法

ポーズ集などの資料を見ながら描く場合や、何も見ないでイメージだけで人体を描く場合にマイケル・ハンプトンさんの手法は重宝すると思います。人体の構造を3次元的に考えながら描くことで、アクションシーンのような動きのある人体表現を正確に描くことができ、筋肉や関節の表現も自分のイメージに合わせて強調することができます。

またジャック・ハムさんの書籍『人体のデッサン技法』に書いてある比率を使った描き方やアドバイスを3次元的に応用することで、さらに人体の構造をとらえやすくなるでしょう。


人体のデッサン技法

解剖学の知識を制作への応用するための最初のステップとして

書籍『マイケル・ハンプトンの人体の描き方』は書籍『アーティストのための美術解剖学』と共に学習すると理解しやすいかもしれません。純粋に解剖学の知識を活用しようとすると人体の構造があまりにも複雑すぎるて制作に応用することが難しいです。しかしマイケル・ハンプトンさんの手法を使えば複雑に重なった筋肉をグループにまとめ、簡略化するので制作に応用しやすいと思われます。

アーティストのための美術解剖学―デッサン・漫画・アニメーション・彫刻など、人体表現、生体観察をするすべての人に

モデルさんを目のまえにしてデッサンする時にはあまり使わないかも?

目の前でモデルさんをデッサンする時はマイケル・ハンプトンさんの手法を使う人は少ないと思われます。なぜなら目のまえにいるモデルさんを観察して描けば問題なく描けるからです。また人体デッサンは時間が限られているので、わざわざ筋肉の構造はから立体図形で考えている時間はなかなかとれません。あえてこの技法を使うとするならば、部分的に筋肉や関節などを誇張して描かなくてはならない時などに有効かもしれません。

さまざまな手法のひとつとして活用する

マイケル・ハンプトンさんの書籍『マイケル・ハンプトンの人体の描き方』はあくまで人体を描くための手法のひとつです。なのでこの手法を「活用するか?活用しないか?」は各自の制作過程によって大きく異なると思います。実際にモデルさんを前にしてデッサンする時はほとんど必要性はありませんが、ポーズを参考にしたり、何も見ないで描く時などは重宝する手法だと思います。また被写体を3次元的にとらえる訓練や、解剖学を応用する最初のステップとしてもこの書籍は役立つと思われます。