もし人生の壁にぶつかった時のための深い教訓があるとしたら…しかもそれがよくあるビジネス書とかじゃなくて、絵本の中にあるって言われたら、ちょっと気になりませんか?
アメリカの野球殿堂入りをはたしたイチローさんの絵本「イチローとイッキュウ」は夢を追う子供たちのためだけでなく、何かヒントを探している私たち大人のための物語でもあるんです。
青い星をさがす冒険
3歳のイチローと犬のイッキュウの前に青い星が降ってくる。しかしこの青い星は遠くの「はてはての山」に落ちる。それを見たイチローは大きくなったらあの青い星を探しに行くぞと決心をする。この青い星というのが「プロ野球選手になる」っていう夢!
10歳になったイチローとイッキュウは青い星を探しに旅に出ます。これはイチローさんがスポーツ少年団に入った時期とほぼ一緒。なのでこの絵本はイチローさんの人生をそのまま物語に落とし込んでいます。
イチローさんの教訓
この絵本の中で本当に何度も何度も繰り返される1番大事な教えが1歩ずつ。どんなに大きな目標であっても夢にたどり着くための唯一の方法は焦らずに、でも着実に一歩一歩進み続けること。この小さな一歩が未来の可能性を広げていく。
4つの困難
この絵本の核心部分が、イチローとイッキュウが直面する4つの大きな困難。これらは物語を演出するための障害ではなくて、私たちの誰もが目標に向かう途中で必ず出くわす普遍的な罠として描かれていること。
- ヒソヒソの森(他人の評価)
- 幸せの国(誘惑)
- 孤独のすな砂漠(別れ)
- はてはて山(絶望)
※シンプルな文章なので、人によっていろいろな受け取り方ができると思う。私は今までのチャレンジにたいして反省しながら読んでしまった。
それでも「いっぽずつ」歩けるのか?と読者は問われる。
成功の喜び
青い星を見つけたイチローとイッキュウ。ここで目標を達成した事のご褒美とは、自分だけの喜びや満足ではない事に気が付かされる。ここまで支えてくれた人たちとその喜びを分かち合うことなんだと。
つまり自分が嬉しいのと同じくらい、もしかしたらそれ以上に仲間が喜んでくれることが大事なんだっていう成功についての力強いメッセージが込められている。
成功はゴールではない
最後に重要な教訓がえがかれています。物語は山の頂上で終わらない。成功っていうのはゴールじゃなくて、あくまで次の挑戦に向かうための準備期間に過ぎないんだということ。
これがこの本が伝える究極の哲学かもしれません。私たちは常に次の青い星を見つけて新しい旅を始める準備をしておかないといけない。心をオープンにしていつでも次の挑戦に備え続けることが大切なんだと。
YouTubeの動画
イチローが子どもに伝えたかった“夢の叶え方”:絵本『イチローとイッキュウ』

