石田徳幸さん、サカシタヤマトさん、須田卓馬さん、野村奈緒子さん、前田徳彦さんによる著書、『デジタル一眼交換レンズをはじめて使う本』を読みました。
この書籍は以前紹介した『デジカメ&ビデオカメラで動画を上手く撮る本』と同じシリーズです。このシリーズのいい点は一冊ごとにトピックを絞って解説されているので理解しやすく、短い時間で読める文章量になっています。素早く読んでカメラ撮影を実践しながらマスターしたい人には向いている書籍だと思います。
内容
この書籍は3つのチャプターに分かれて構成されています。チャプター1でレンズの基本的な知識が学べます。チャプター2では交換レンズごとに解説がなされ、チャプター3ではテーマごとの写真撮影方法を解説することで交換レンズの使い方を学習できる内容になっています。
チャプター1:知っておきたい!レンズの基本
サンプル写真とイラストを使用しながらレンズの基本知識について解説しています。文章もわかりやすく解説されているのでカメラの基本知識を理解していれば問題なく読めると思います。この章で学べることは「価格の差とレンズ解像度」「被写界深度」「遠近感」「ボケ」「圧縮効果」「最短撮影距離」「35mm判換算」「パンフォーカス写真」「画角と焦点距離」「最大撮影倍率」です。またQ&A形式で交換レンズを購入する際に必要となる周辺知識が書かれていますので、初心者には役に立つ情報だと思います。
チャプター2:この1本でランクアップ!交換レンズの特徴
交換レンズごとにレンズの特徴と基本的な使い方などを解説しています。解説されている交換レンズの種類は「超広角17-20mm」「超広角24-28mm」「広角35-45mm」「標準50-60mm」「中望遠80-100mm」「望遠200mm」「望遠300mm」「標準マクロ」「フィッシュアイ」です。サンプルとなる写真が豊富に掲載されているので各交換レンズの特徴を理解できると思います。
チャプター3:実例でわかる!撮影シーンと交換レンズ作例集
実例となる写真を元に、使用した交換レンズの解説と必要となるテクニックが解説されています。実例となる写真は「旅」、「日常」、「ポートレート」、「子供」「星景」などのテーマごとに解説されているので、興味のあるテーマを中心に必要となる交換レンズをそろえていけばいいと思います。
感想
この書籍は交換レンズのカタログや商品比較のような書籍ではないので、読んだ後に「○○メーカーの××レンズが欲しい」というような物欲を刺激するようなことはないと思います。確かにこの書籍を読み終わった後には新しい交換レンズが欲しくなってしまいます(笑)。
しかし、それは単純に物欲を刺激されたわけでは無く、交換レンズの理解が深まると共に自分の作品の方向性が明確になり、覚えたテクニックを使用して自分の写真を次のレベルに上げたいという明確な理由により欲しくなると思います。明確な目標があってこそ交換レンズを使いこなせるようになると思うので、「いつか交換レンズを購入してみたい」と考えているデジカメ初心者は読んでみるといい書籍だと思います。