一眼レフカメラで動画を撮影した後で撮影した動画を確認してみると、まれに手ブレが気になってしまうことがあります。一眼レフを使用した動画撮影では、写真撮影のように安定した体制で撮影することができません。その原因は液晶モニターを確認しながら撮影しなければならないので、両手を前に出した不安定な体制で一眼レフカメラを持たなくてはならないからです。しかも長時間撮影をしていると疲れて手ブレはひどくなりがちです。そこで動画撮影時の手ブレをなくす方法、もしくは手ブレを軽減する方法をリストしてみました。
安定した場所に置く
手ブレをしない方法として一眼レフカメラを安定した場所に置くという方法です。カメラが落ちたり、動いたりすることがない場所を見つけ、希望する構図が作れるのならばこの方法が一番簡単でお金のかからない方法です。しかし問題は簡単にそのような場所を見つけることができないことです。
ストラップを使う
ストラップを引っ張る力を利用してカメラを安定させます。例えば首にストラップをかけた場合は両腕を前方に伸ばし、ストラップを張った状態にします。ようするに両腕と首にかけたストラップの引っ張り力の3点で支えるという考え方です。視点となる場所が首だと疲れてしまう場合は、肩や肘を視点にするといいでしょう。肘の場合はストラップを腕に巻いて長さを調節すると簡単です。ただしこの方法だと首や肩が疲れる上に、手ブレをおさえる効果は小さいと思います。
お腹の前で抱える
以前、混雑していた街角で通行人にインタビューしていた人(プロ?)を見かけました。その人は1人でインタビューと撮影を同時にしていたので、一眼レフカメラとICレコーダーをお腹の前で抱えるように持ち撮影していました。まるで赤ちゃんをかかえるようなスタイルなので安定性もあるし、短時間の撮影ならば疲れないと思われます。またバリアングル液晶を使えば画面の確認がちゃんとできるので、良い方法だと思います。このように三脚が使えないような混雑した現場では使える方法ではないでしょうか?
三脚を使う
手ブレをなくすためのベストな方法が三脚を使うことでしょう。まれにプロの人たちやチームで動画撮影している人たちが撮影している現場を目撃することがあります。撮影方法を観察してみると通常は三脚を使用しています。なので趣味としての動画撮影であっても三脚を常に使用するのがベストなのでしょう。ただし混雑している人ごみや三脚を使うと危険になるような場合は使用を控えた方がいいでしょう。
動画用の三脚
動画撮影用の三脚は雲台の作りが写真撮影用とは違います。パンやティルトをしたときの動きが非常に滑らかです。またハンドルも長いのでコントロールしやすいです。シッカリとした作りなので持ち運びなど大変そうですが、動画撮影にはベストな選択だとおもいます。
Manfrotto ビデオキット シングル3段 MPROカーボンファイバー MVK500C
写真用の三脚
パンやティルトはできませんが写真撮影用の三脚でもフィックスの撮影ならば使えます。以前NHKのスタッフが1人で撮影している現場を目撃したことがあります。撮影機材は本格的な動画専用のビデオカメラと三脚を使用していました。しかしNHKのスタッフは1人でインタビューと撮影をこなさなくてはならないうえに、その日の夕方には編集して放送するので、手際よくフィックスで撮影していました。なのでフィックスでも最低限の撮影には使えると思います。
ちなみに私は写真と動画兼用の三脚を使用しています(記事へリンク)。パンやティルトすることが可能なので便利ですが、写真用の雲台の機能をベースに設計されているので動画専用の雲台のように非常に滑らかな動きはできません。
SLIK 三脚 プロ 500 HD-LVN 3段 中型 108055
一脚を使う
1人で動画を撮影していると三脚は持ち運びが大変だし、セッティングも大変です。また混雑した観光地のようなところでは三脚をつかうことが難しかったりします。そのような時は一脚を使った方が便利です(記事へリンク)。三脚のような安定性はありませんが、一脚でもかなり安定します。また長時間撮影している時などは一脚を支えているだけでいいのでかなり楽です。さまざまな一脚が販売されていますので自分の撮影スタイルに合った一脚を選ぶといいです。動画専用の一脚も販売されています。
Manfrotto プロフルード ビデオ一脚 雲台付 MVM500A
液晶画面用ファインダーを使う
液晶画面に取り付けるファインダーを使用することも手ブレ防止には役に立ちます(記事へリンク)。ファインダーを使うことで写真撮影と同じスタイルで撮影できるので安定した姿勢で撮影ができます。また両腕と目の3点で支えることができるので手ブレの軽減効果もあります。
Hoodman カメラ用アクセサリー カスタムファインダーキット キヤノン3.2インチLCD用 液晶モニターフード 042672
その他の撮影器具
上記の撮影器具以外にも様々な商品が販売されているので用途に応じで使用してみるといいかもしれません。撮影機材は安い商品も販売されていますが、ちゃんとした使いやすさと機能を考えて設計がされている商品はお値段が高いです。
Manfrotto SYMPLA ショルダーマウントKIT(Cウエイト付) MVA511WK-1
動画編集用ソフトを使う
撮影が終わってから手ブレがひどいことに気が付いてしまった場合は動画編集用ソフトを使って手ブレしてしまったシーンを修正する方法もあります。
まとめ:自分の撮影スタイルに適した方法を適宜採用する
手で一眼レフカメラを持った場合は手ブレを完全になくすことはできません。また長時間撮影すれば腕が疲れるので、さらに手ブレがひどくなってしまいます。
そこで撮影のための備品を使用し、手ブレが気にならないレベルまでカメラを安定させる必要があります。正直「また備品を買うために出費するのかぁー」と嘆きたくなりますが、写真や動画の撮影はさまざまな備品に依存しているので「出費は仕方がないことだ・・・」と思うしかありません。決定的な撮影チャンスが訪れたのに必要な備品を持っていなくて撮影ができなかった・・・なんて悲劇は避けたいところですから(泣)。
備品を購入する時は自分の撮影スタイルを理解し、必要だと思われる備品から購入するといいでしょう。一眼レフカメラは自分のお財布との戦いでもありますから・・・(泣)。