デザイナーでなくてもグラフィック・デザインを理解できる入門書『ノンデザイナーズ・デザインブック』

まったくデザインのことなどわからなくても問題なく読めて、理解ができる入門書がロビン・ウィリアムズさんの著書『ノンデザイナーズ・デザインブック』です。この本を読めば「カッコイイから」「流行っているから」「好きだから」などの理由でデザインを決定するのではなく、論理的に考えてデザインできるようになると思います。アメリカでも長年売られている定番のテキストなので、これからグラフィック・デザインを勉強する最初のテキストとしておススメです。

ノンデザイナーズ・デザインブック [フルカラー新装増補版]

対象となる読者

書籍のタイトルが示すように『ノンデザイナーズ・デザインブック』はデザイナーでなくても、グラフィックデザインを理解できる入門書です。これからデザインを勉強したいと考えている人はもちろんのこと、まったくデザインなんて興味がないけど販促用のチラシやパンフレットなどを作りたいと考えているビジネスパーソンや、業務でデザインを発注しなくてはならない担当者などが読んでも役に立つ書籍となっています。

4つの要素に分解

デザインするための考え方を4つの要素に分解して解説することにより、基礎的なデザイン手法を論理的に解説しています。また「良いデザインの例」と「悪いデザインの例」を比較することで、そのチャプターで取り上げた考え方を視覚的に理解できるので、デザインの制作経験がない人でも納得しながら読めると思います。

本の構成

デザインの原則ごとにチャプターが構成されているので初めてデザインを勉強する人でも簡単に理解することができます。構成はチャプター1から8までがデザイン、チャプター9から11までが活字、チャプター12から14までがエクストラ情報となっています。

  • チャプター1:ジョシュアツリーの悟り
  • チャプター2:近接
  • チャプター3:整列
  • チャプター4:反復
  • チャプター5:コントラスト
  • チャプター6:復習
  • チャプター7:カラーを使う
  • チャプター8:おまけのチップス&トリック
  • チャプター9:活字(と人生)
  • チャプター10:活字のカテゴリー
  • チャプター11:活字のコントラスト
  • チャプター12:さて、わかりましたか?
  • チャプター13:クイズの答え
  • チャプター14:この本で使った書体

Webデザインについて

この書籍ではグラフィックデザインだけでなく、Webデザインについても掲載しています。残念ながらWebデザインの変化は速いので、現在は見かけない古いスタイルのサンプルになってしまいました。しかし、この書籍に書いてある内容はWebデザインにおいても、マスターしていなければいけない基本的な原則ですので、Webデザインを勉強する人にも十分に役に立つと思います。

追記:ノンデザイナーズ・デザインブック 第4版が出版されました

2016年6月30日に第4版が出版されました。WEBデザインについての章も新しくなっています。

ノンデザイナーズ・デザインブック [第4版]

書籍『デジタル・ライティング&レンダリング』 第1版を読む

10年間くらい本棚で忘れ去られていた書籍『デジタル・ライティング&レンダリング 第1版』を今さらながら読みました(笑)。この書籍を買った時は「暇な時に読めばいかな?」と軽い気持ちで購入したのですが、案の定この書籍の存在をスッカリ忘れていました。

現在は『デジタル・ライティング&レンダリング』の第2版が出版されており、どうやら新しい内容もプラスされているようです。(注:第2版の英語版を本屋でパラパラとながめたレベルでしかチェックしてません)

[digital] LIGHTING & RENDERING 第2版

CGを使いはじめたばかりの人にはオススメの内容だと思います。ライティング、3点照明、影、光、色、露出、構成と演出、マテリアルとレンダリング、合成と基本をおさえています。ただし光、色、露出などの章について写真の知識がない人にはイメージしにくいかもしれません。下記のような写真の基礎マニュアルも併用して勉強するとより理解しやすいと思います。

内容はいいのですが、この書籍の第1版には問題がありました。英文を直訳レベルで日本語に訳しているので読みにくいです。私は第2版の日本語訳は見たことがないので翻訳レベルが上がっているのかわかりませんが、これから購入を考えている人は書店などで手にとってチェックしてから購入したほうがいいと思います。なんせ定価7000円と高い価格なので・・・。

古い3D-CGの書籍『3Dフォトリアリズム・ツールキット』を今さら読む

長い年月、本棚にしまい込んでいた書籍『3Dフォトリアリズム・ツールキット』を読んでみました。さすがに内容が古いです(笑)。

リアルな3D-CGが掲載された表紙

書籍『3Dフォトリアリズム・ツールキット』は1998年に出版された書籍です。その当時としてはかなりリアルなCGが掲載されていました。特に表紙に掲載しているロボットはかっこよく、フォトリアリズムな表現として憧れた人も多いと思います。

しかし月日が経過した今、これらの3D-CGを見ると全然フォトリアリズムではありませんね(笑)。ずいぶん3D-CGは進化しましたね。

今とは違う制作方法

現在のようにモデリングテクニックが進化し、情報も公開されている時代ではなかったので制作方法が全く違います。例えばブーリアンを多用したモデリング方法や、UVマップが搭載される以前のテクスチャー作成方法などが解説されています。

現在の3D-CGシステムではこのような制作方法は使われないので、この書籍を読む価値はありません。しかし当時のクリエーターたちが試行錯誤しながらスタンダードな制作工程を作ろうとしていたことがうかがえます。

変わらない基礎知識

フォトリアリズム表現をするための観察方法や表現方法は、時代が経過した今でも変わっていないことがこの書籍を読むと理解できます。フォトリアリズムな表現とは古典的な絵画や彫刻と同じ基礎知識に基づいています。また写真や動画などの知識も必要となってくるので、さまざまな知識と表現方法を学ぶことが重要であると改めて痛感させられる書籍です。

翻訳が良くできている

3D-CGの書籍は専門用語が多く、文章が難しくなりがちですが翻訳が良くできているので大変読みやすかったです。特に著者の小話が随所に書かれているので堅苦しくありません。ただし人によっては多少うっとうしく感じるかもしれませんね(笑)。

今さら読む本ではありませんが・・・

今となっては情報が古くなってしまったので、古本屋で探してまで手に入れる書籍ではありません。 しかし私のように12年間も本棚の肥やしとなっている境遇であれば、 古本屋に売りに行く前にこの本をパラパラと眺めてみるといいでしょう。3D-CGソフトの発達と時代の流れをひしひしと感じることができると思います・・・そもそもこんなにこの本を放ったらかしにしていた人って他にもいるのでしょうか?(笑)